2026年9月1日 公開|2026年9月3日 更新
この記事は、AIのイロハの階段の1段目「AIを知る」の記事です。
AIを使い始めて、「あれ、思っていたのと違う」と最初にがっかりした人に向けて書きました。
先に言ってしまうと、そのがっかりは通り道です。僕も全部通りました😌
そして、苦手なことを知ってからのほうが、AIは何倍も頼れる道具になりました。
📗 この記事でわかること
- AIが苦手な5つのこと。
それぞれの逃げ道つき。 - 僕が実際にやらかした失敗3つ。
- 「AIは使えない」と感じたとき、先に確認する場所。
結論|苦手を知っている人ほど、うまく使えます
🎯 結論を3行でお伝えします。
- AIは魔法の道具ではありません。
できないことは、普通にあります。 - 苦手な5つを知っておくと、「期待外れ」がほとんど消えます。
- 苦手な部分は人がやる。
得意な部分は任せる。
この分担が答えです。
ハルボクたちの苦手なことは、ボクたち自身が教えてくれないんだ。だって、間違えている自覚がないんだもん。だから先に知っておいてほしい。
これがこの記事のいちばん大事なところです。
AIは、できないことを「できません」と言ってくれるとは限りません。できないまま、自信たっぷりに答えます。
だから、苦手の一覧は使う側が持っておくしかないんです。
1. 最新の出来事
AIは、学習を終えた時点までのことをもとに答えています。
今日のニュース、先週の発表、最近の値上げ。このあたりは知らないか、古いまま答えます。
たちが悪いのは、古い情報でも、新しい顔をして出てくることです。
「最新のAI事情を教えて」と聞いて返ってきた内容が半年前のものだった、というのは本当によくあります。
逃げ道
- 「いま調べて」と頼む。
検索機能つきのAIなら、その場でウェブを見に行ってくれます。 - 日付が大事な話は、公式サイトを自分で開く。
これが結局いちばん速いです。
2. 正確な数字
AIは「もっともらしい数字」を平気で出します。
本当の数字と、それっぽい数字の区別が、AIの中ではついていないからです。この現象には「ハルシネーション」という名前までついています。
料金、統計、割合、日付。数字はぜんぶ疑ってかかるのが基本姿勢です。
逃げ道
- 数字だけは、政府の統計や公式ページで裏を取る。
- 「その数字の出どころは?」
と聞き返す習慣をつける。
出典が言えない数字は使わない。
→ 仕組みのくわしい話は AIが嘘をつく(ハルシネーション)の正体と対処 に書きました。
3. 命とお金に関わる専門判断
医療、法律、税金、投資。
このあたりは「参考を聞く」までにして、判断は専門家に任せてください。
「この症状は大丈夫?」「この契約書、問題ない?」——AIはそれっぽく答えますが、間違えても責任を取れません。取り返しのつかない場所で頼る道具ではないです。
逃げ道
- 専門家に会う前の準備に使う。
「医師に何をどう質問すべきか整理して」は、とてもいい使い方です。 - 言葉の意味を調べるのもOK。
「この専門用語を中学生にもわかるように」は得意分野です。
4. あなたの事情
AIは、あなたの上司の性格も、家族との関係も、会社の空気も知りません。
「うちの部長を説得するには?」と聞いても、返ってくるのはどこの会社にも当てはまる一般論です。



ボクたちは、書いてもらったことしか分からないよ。頭の中の前提は見えないんだ。面倒でも、言葉にして渡してほしい。
逃げ道
- 事情を先に書く。
「上司は数字より結論を先に聞きたいタイプ」と一言足すだけで、答えが変わります。 - それでも最後の判断は自分で。
AIは壁打ちの相手で、決める人ではありません。
⚠️ ここで、もうひとつ知っておくと得なことがあります。
聞き方によって、AIの答えは変わります。同じことを尋ねているつもりでも、です。
AIには、こちらに寄り添おうとする性質があります。
だから「これは必要だと思うんだけど、どう?」と聞けば「必要ですね」と返り、「これって要らないのでは?」と聞けば「たしかに不要かもしれません」と返る。質問の向きに、答えが引っぱられるんです。
💡 だから僕は、大事なことを聞くときは「賛成の理由と、反対の理由を両方出して」と頼むようにしています。
これだけで、こちらに合わせただけの答えが返りにくくなります。
もうひとつ。AIはこちらが渡した情報の範囲でしか考えません。
たとえば「貯金のうち現金が多すぎませんか」と数字だけ見せると「妥当です」と返ってくる。でもその現金に、いざというときの備えが含まれているかどうかは、渡していなければ考慮されません。
そこに気づいて突っこめるのは、経験のある人間の側です。
だから僕は、AIで60点まで一気に持っていって、100点が必要な場面だけ人に見てもらうと決めています。60点までがとても速いので、これで十分に元が取れます。
5. 「いい・悪い」の感覚
「このデザイン、センスある?」「この文章、感動する?」
AIが返しているのは、多くの人がそう言いそうな答えです。感じているわけではありません。
だからAIに褒められても、それは「多数決ならこっち」という意味です。
あなたの読者や家族がどう感じるかは、別の話です。
逃げ道
- 感覚の判断は、信頼できる人に聞く。
- AIには「世間ではどう見られやすい?」
と聞く。
多数派の目の代わりとしてなら役に立ちます。
逆に、得意なことは何か
苦手の裏返しを見ると、AIの得意分野がきれいに浮かび上がります💡
| 苦手 | 裏返すと得意 |
|---|---|
| 最新の出来事 | 変わらない知識の説明(文法、歴史、仕組み) |
| 正確な数字を出す | 渡した数字を整理する(表にする、比べる、言い換える) |
| 専門判断 | 専門家に会う前の準備(質問の整理、用語の翻訳) |
| あなたの事情 | 書いて渡した事情への対応(背景を書けば答えが変わる) |
| いい・悪いの感覚 | 数と速さ(案を10個、パターンを3つ、何度でも) |
つまり、「判断はこちら、作業はAI」と分けるのがいちばん収まりがいい。
判断の材料を大量にそろえるのはAIの独壇場で、その材料から選ぶのが人間の仕事です。
僕の毎日で言えば、記事の下書き・数字の抜き出し・書式の統一はAIがやり、
「この話を載せるか」「この表現でいいか」だけを僕が決めています。
この分担にしてから、がっかりすることがほとんどなくなりました😊
僕が実際にやらかした3つ
ここからは、知っていたのにやらかした話です。
知識として知っていることと、身についていることは別なのだと、よく分かります😅
失敗1|「確認済み」のメモを信じて、間違った料金を3本に載せた
このブログに、あるAIの月額を実際より高く書いていたことがあります。しかも3本の記事に同じ数字で。
出どころは「公式ページで確認しました」と書かれた手元のメモでした。
その確認の記録そのものが間違っていたんです。
以来、料金のような変わる数字は、書くたびに公式ページを開き直しています。メモは思い出すためのもので、証拠ではありませんでした。
失敗2|できているのに「できません」と報告された
ある登録作業をAIに頼んだら、「この機能は有料会員限定のようです」と返ってきました。
でも僕は、同じ作業を2日前に自分の手で41回やったばかりでした。
調べ直させたら、作業は最初から成功していました。画面に出た有料プランの宣伝を見て、AIが「失敗した」と思い込んだんです。
僕が気づけたのは、知識ではなく自分でやったことがあったからでした。自分の経験は、AIの断言より強いです。
失敗3|公式どうしが食い違っていて、AIも僕も間違えた
ある料金を調べたとき、同じ会社の2つの公式ページで、値段が違って書かれていたことがあります。
どちらも公式です。AIはその片方を読んで答えるので、間違いとも言い切れません。
この経験から、「公式で確認」の最後は申し込み画面の金額を見ることにしています。
そこに出る数字だけは、払う金額そのものだからです。
「AIは使えない」と感じたら、先にここを確認
🎯 結論:がっかりの原因は、たいてい苦手な仕事を頼んでいるか、頼み方が足りないかのどちらかです。
- 頼んだのは、上の5つ(最新・数字・専門判断・あなたの事情・感覚)に当たっていませんか?
→ 当たっていたら、AIの出番ではないだけです。 - 相手と目的を書きましたか?
形(3行で、箇条書きで)を指定しましたか?
→ 頼み方は プロンプトの書き方 基本5原則 にまとめてあります。 - 1回で諦めていませんか?
→ 「もう少し短く」「そこをくわしく」と3往復すると、たいてい形になります。
まとめ|苦手なこと早見表
| 苦手なこと | 何が起きるか | 逃げ道 |
|---|---|---|
| 最新の出来事 | 古い情報が新しい顔で出てくる | 「いま調べて」と頼む・公式を自分で開く |
| 正確な数字 | それっぽい数字を自信満々に出す | 数字だけは公式で裏を取る |
| 専門判断 | それっぽく答えるが責任は取れない | 専門家に会う前の準備に使う |
| あなたの事情 | 一般論しか返ってこない | 事情を先に書く・決めるのは自分 |
| いい・悪いの感覚 | 多数決の答えが返る | 感覚の判断は人に聞く |
5つに共通するのは、「本当かどうか」と「自分にとってどうか」はAIの外にあるということです。
そこさえ自分が持っていれば、残りの仕事は安心して任せられます🚀



苦手を知ってもらえたほうが、ボクたちも働きやすいんだ。無理な仕事で失望されるのが、いちばんもったいないからね。
🚀 次の一歩:得意なことに絞って任せると、どこまでできるのか。実際にやっている例はこちらです。
→ AIの使いどころ9場面|そのままコピペできる頼み方つき
AIが自信たっぷりに間違える仕組みを、もう少し深く知りたい方はこちらへ。
→ AIが嘘をつく(ハルシネーション)の正体と対処
※本記事は公開情報と僕(さとる)の使用経験に基づく内容です。
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